園長

【2023年5月】かぜのこ たけのこ 地球のこ

掘りたての筍(たけのこ)を分けていただきました。
今年は筍が出るのが早かったようで食べそこなったかな…と思っていたところだったので、嬉しくて急いで持ち帰りました。
その日の夕食に早速いただくと、柔らかな触感と共に春の香りが口いっぱいに広がりました。
筍の成長は早く、1日に1m近くも伸びることがあるというから驚きです。
その秘密は、普通の植物では先っぽだけにある「成長点」が、竹の場合は1つ1つの節ごとにあり、全部の節が一斉に成長していくからなのだそうです。筍を味わいながらある歌を思い出しました。

今日がきた今日がきた とっても大事な今日がきた
昨日は知らないことだって 今日はきっとよくわかる 
かぜのこ たけのこ 地球の子 根をはれ 胸はれ 目をみはれ
明日よこい明日よこい だあれも知らない明日よこい
今日はけんかをしてたって 明日はきっと仲直り
かぜのこ たけのこ 宇宙の子 すくすく まっすぐ 伸びてゆけ

これは私が新卒で勤めた竹の塚北小学校という学校の校歌です。作詞は詩人の谷川俊太郎さん。
学校名の「たけ」と「きた」の音(おん)を巧みに取り込んだ谷川さんらしいことば遊び歌となっていて、学校名が入っていないユニークな校歌として愛されていました。
その学校は残念ながら児童数の減少で廃校(1997年)となってしまったのですが、校歌はその後「きょうがきた」と題名を改め、保育や教育の場で広く子ども達に歌われるようになっています。
そう。子ども達も筍みたいに1つではなくたくさんの成長ポイントを持っています。
そのたくさんの「成長点」を基点に、どの子もすくすくまっすぐ伸びていってほしい……
懐かしい歌を久しぶりに口ずさみながら、谷川さんの言葉をいま改めてかみしめています。

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