仏教保育について
妙厳寺幼稚園では、仏教保育を行っております。
仏教保育とは、仏教の考えや行いを通して、感謝の心や思いやりの心を育むものです。
決して特定の宗派の信仰や、お経や知識を覚えさせることを目的としていません。
正しい道徳性や社会性を培い、人として大切な根っこを育てています。
このページでは、日頃の保育の様子をご紹介します。
<園のシンボル お地蔵様>
正門横にはお地蔵様がいます。暑い日も寒い日も、毎日子どもたちを優しいお顔で見守ります。
幼稚園に登園する時は、「お地蔵様、おはようございます!」
降園する時は、「お地蔵様、さようなら!」と、毎日手を合わせてご挨拶をします。
姿勢を正してご挨拶すると、心もピカピカと清らかになります。
こうした日々の積み重ねで、挨拶の習慣を自然と身に付けていきます。
子どもたちはお地蔵様が大好き!お団子を作ってお供えをしてくれる子どもたちもいます。
みんな優しく、お地蔵様を大切にしています。
<礼拝>
毎朝、お友達と先生とお釈迦様に手を合わせてご挨拶をします。
「先生、おはようございます。皆さん、おはようございます。お釈迦様、おはようございます。」
各クラスの壁にはお釈迦様・道元禅師(どうげんぜんじ)・瑩山禅師(けいざんぜんじ)の絵が飾られています。
お数珠を身に付け、仏教で大切にされている教え(言葉)も唱えます。
「南無帰依仏 南無帰依法 南無帰依僧」(清く、正しく、仲良く)
毎日の習慣により、手を合わせて心に念じることが自然とできるようになっていきます。
<仏教行事>
全学年で行う仏教行事が年4回あります。
お釈迦様の想いに触れ、先祖や家族の大切さや、毎日頑張って生きることを伝えています。
①仏誕会(5月)
お釈迦様の誕生を祝う行事です。花御堂(はなみどう)に安置した誕生仏に、子どもたち一人ひとりが甘茶を注いでいきます。
仏誕会の時期は約1週間ほどに花御堂を設置しています。ぜひ親子でも甘茶を注ぐ体験をしてみてください。
②御霊祭り(7月)
先祖の御霊と出会うお盆の行事です。お釈迦様の弟子、目連(もくれん)の母親は、人に親切でなかったために苦しみの世界に生まれ変わったが、供養によって救われたという故事にならい、夏祭りをかねて行っています。
③成道会(12月)
お釈迦様のお悟りを祝う行事です。29歳で出家し、6年もの苦行に耐えたお釈迦様。
菩提樹の元で、「物事の本当の正しさを知り、その正しさに従った生き方をすることで幸せになる」という悟りを得ました。
思いやりの心を持ち、まっすぐに生きることの大切さを伝えます。園児一人ひとり焼香を行います。
④涅槃会(2月)
煩悩の吹き消した絶対自由の境地を「涅槃」と言います。
お釈迦様は、生きながらにして涅槃の境地に入られましたが、2月15日に亡くなられました。
その永遠の涅槃と遺徳を偲びます。涅槃会でも、園児一人ひとりが焼香を行います。
<坐禅会>
年長組は坐禅に挑戦します。皆で手を繋いでお隣の妙厳寺の本堂へ。
坐禅の姿勢と、心を落ち着けて呼吸を整えることなど、坐禅のやり方について話を聞きます。
子どもたちは一生懸命に背筋を伸ばして心を整えます。堂内は静寂に包まれ、心安らぐ時間が流れます。
園に戻ると、「楽しかった~!」と晴れやかな表情で先生に報告をしてくれます。
<除夜の鐘>
妙厳寺では、大晦日に除夜の鐘打ちを行います。毎年園児や卒園児、そのご家族がたくさんお参りに来てくださっています。
参拝記念として可愛い干支根付けの配布も行っています。
荘厳な鐘の音を聞きながら、行く年を想い、新しい年への願いを込めて…
この日は頑張って夜更かしをして、ご家族で日本文化に触れてみてください。
<卒園児保護者の声>
・礼拝の時と遊ぶ時でしっかり気持ちを切り替えられるようになり、生活面も体力面も大きく成長できました。
・仏教をベースとした情操教育が良かったです。親や先生以外にも、違う角度の敬う対象がいるということは、意思決定の際に有効だと思います。
・お地蔵様に手を合わせる。これは、大人になっても中々できる人も少ないかと思います。
妙厳寺幼稚園の園児、保護者の方々は当たり前の様にしてる姿が素晴らしいと思いました。
お地蔵は子供を守って下さる神様だと聞いて育ちました。その姿を教えて下さる先生方が、一番良い点だったのではないかと思います。
・坐禅、礼拝、挨拶や整理整頓、1日のなかでメリハリを持った園生活を送ることができ、小学校生活だけでなく、これから生きていくなかでとても大事なことを教えていただきました。