園長

【2024年11月】秋はどこに?

昨日までクーラーをかけていたと思ったらいきなり寒さを感じるくらい気温が下がりました。
その朝A君は登園すると開口一番「冬が来たね!」…「ねぇA君。夏からいきなり冬になるんじゃなくてその前にもう一つ何かあるんじゃない?」
何度か言葉を変えて聞いてみたのですが、ついぞA君の口から「秋」という言葉を聞くことはできませんでした。
秋はいったいどこに行ってしまったのでしょう。
でも考えてみると今の私たちの町中の暮らしでは黄金色に実った一面の稲穂を見ることもなければ、真っ赤な山の紅葉見ることもありません。
キノコも栗も買おうと思えば一年中手に入ります。虫の声を聞く機会もめっきり減りました。
「秋」はもはや大人のイメージの中にだけしか存在しないのかもしれません。
でも、だからと言って子供達の感性が鈍っているということではありません。
子供達は大人が見過ごしているような小さな自然の変化も実によく見ています。
毎朝挨拶するお地蔵様の横のオシロイバナを見て「この間まで朝は萎んでいたのに何で今朝はまだ咲いているの?」と、日照や気温の変化で変わると思われる開花時間の違いにしっかりと気付いている子がいます。
空を見上げてトンボ見つける子もいれば青い空に浮かぶ朝の白い月に気がつく子もいます。
温暖化だ、季節の二極化だと騒ぐだけでなく、まずは子供達と一緒に空を見上げて「雲が綺麗だね。」と声をかけてみましょう。
「空が高くなったねぇ!」と呟いてみるのもいいかな。
もし「どういうこと?」と聞かれたらそこから秋の空の話をしてみましょうか。

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